抜歯後即時埋入で治療期間の短縮と低侵襲な外科手技を
2020/11/28 | インプラント
こんにちは
神戸市東灘区 のだ歯科医院院長の野田です。
本日は抜歯後即時埋入に関してお話ししたいと思います。
通常、インプラント治療が必要な場合は保存不可能な歯を抜歯し、骨と歯茎の治癒を待ってからインプラント体(フィクスチャー)を埋入します。
この方法だと、外科処置が①抜歯②フィクスチャー埋入の最低2回が必要で、場合によってはさらにもう一度③粘膜貫通手術が必要な場合があり、合計で3回行う必要があります。
ところが抜歯後即時埋入だと①抜歯と同時にフィクスチャー埋入し、同時に仮の歯を装着することが一度にでき、外科処置が1回で済みます。しかも歯茎を切らずにフィクスチャー埋入ができるため縫合や抜糸が必要ありません。骨の質によっては仮の歯装着は待ってから行うこともあります。
そして何より、抜歯してから骨と歯茎の治癒を待たずにインプラント治療を開始できるのでトータルの治療期間が飛躍的に短くなります。
もちろん全ての場合に適応できるわけではないので、術前診査が重要ですし、適切な治療計画を立てる必要があります。
「もうダメな歯だからとりあえず抜きましょう」といって抜歯してから、「インプラントにするか、ブリッジにするか、入れ歯にするか」を考えるのではなく、抜歯前にきっちりした治療計画を立てることによって、外科処置の回数も治療期間も少なくできるようになってきています。
インプラント治療に用いる道具や材料の進歩も素晴らしいですが、なによりどんどん新しいエビデンスが出てきているため、インプラント治療に対する考え方が進歩していることも非常に嬉しく思います。
より低侵襲でより短期間で、より長持ちする治療をこれからも目指して行きたいと思います。